お知らせ

現代の学校教育に欠かせない存在

「全国の児童・生徒に一人一台の端末と高速通信環境を整備し、デジタル社会を豊かに生きる力を養う」ことを目的とした国の取り組み「GIGAスクール構想」。

KADOのワーカーメンバーは、塩尻市内の全小・中学校の先生方と子どもたちに対してICT活用の支援を行う「GIGAスクールサポーター」の役割を担っています。10人ほどいるサポーターはSE(システムエンジニア)・プログラマーなどのキャリアを持つ人が多く、それぞれが決まった学校を担当しています(フリーの授業サポーターを除く)。

※ICT=情報通信技術。教育現場においてパソコンやタブレット、プロジェクタや学習用ソフトウェアなどの情報通信技術を活用した取り組みのことを「ICT教育」という。

ICT活用支える親身なサポート

実際の授業では、タブレットと授業・学習支援アプリを活用することで、個人での調べ学習のほか、資料の配布・回収・答え合わせをして返却といった作業が全て端末内で完結。端末の画面上で全員の意見をまとめて表示したり、複数の意見を比較したりすることも可能です。

サポーターの基本的な業務は、週一回程度担当の学校を訪問し、予め先生方から預かっていた相談に対して解決方法を提案することです。「ICT教育に苦手意識を持っている、活用法がわからないという先生方の声は少なくありません。私たちは一つひとつのお悩みに親身になってお答えすることを心がけています。時には授業の現場に入り、直接子どもたちへの支援を行うこともありますね」とサポーター。

子どもたちはICT教育への抵抗が少なく、楽しく前向きに取り組んでいる子が多い印象で、「挙手や発表が苦手な子の意見も埋もれることなく皆に伝わるなど、良い変化が生まれています」と確かな手応えを感じています。

学校とサポーターが一丸となっての取り組みの成果は大きく、塩尻市は他地域よりも積極的なICT活用がなされていることで注目を集めています。

ダイレクトな関わりと反応にやりがい

サポーターからはこのような声が届いています。

「SEやプログラマーの仕事では、成果物を通した先にお客さまがいらっしゃるという感覚でした。サポーター業務は、先生や子どもたちとの関わり方も反応もダイレクト。子どもたちの〝できた!〟という笑顔や、私たちのアドバイスを喜んでくださる先生の姿を間近で見られるのはとてもうれしいですね。悩んだ時は業務用のコミュニケーションツールを使って、気軽に他のメンバーに相談できるのも心強いです」。

また、「私にも小学生の子どもがいるので、GIGAスクールを通して学校がどう変わっていくのか興味深いですし、そのサポートに関われることを誇りに思います」と話すサポーターも。

一人ひとりが使命感を持って業務に取り組んでいます。

感謝の声を糧に 努力続けたい

最近では、音楽会や体育祭など行事の校内配信、保護者向けの授業参観の配信など、授業だけに留まらない新たな取り組みにチャレンジする学校が増えています。そのためKADOでは、人手を必要とする時にフリーで動けるようなサポーターの増員も検討しています。

サポーターは一定レベルの技術を持っていることも大切ですが、先生方のお悩みを伺ったり、子どもたちの小さな疑問にぱっと気付けたりといった「コミュニケーション力」も求められます。「それなら少し自信あるな、やってみたいな」という方にも活躍していただける場が、これからは増えていくでしょう。

サポーターへの感謝、そしてこれからも支援を求める声がたくさんの学校から届いています。デジタル時代であっても、根底には人と人の温かな心のやり取りがあります。

「今後も工夫をしながら学校現場に関わり、ICTをもっと活用できるよう努力を続けていきたい」と、メンバーは意欲にあふれています。


●取材協力

ディレクター   小松智美(GIGAスクールサポーター担当)

ワーカーメンバー 中澤愛・長澤貴子(GIGAスクールサポーター担当)

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